リモートワーク社会に向けた、壮大な社会実験が始まる

東京でも、緊急事態宣言が解除されました。

リモートワークを今後、どれだけ続けていくのか。
世間では目下大事な論点になっていますね。

リモートワークの良さを実感してしまった層は、Beforeコロナには戻れない感覚がある。一方で、リモートワークで集中できない、孤独を感じていた層は、オフィスで働くことの良さを深めたいとの意識がある。

さぁ、この溝は、今後どのように展開していくのでしょうか。

NewsPicksのこちらの記事を見て共感したのは、この溝は潜在的に以前からあったものが、顕在化しただけという指摘です。対談者の一人、Casterの石倉さんがこんな発言をしていました。

リモートワークの向き不向きには、業種による差異もあるが、個人差もある。仕事へのエンゲージメントは同じでも、人間関係がWetな方が好きでやりがいを感じる層も、関係そのものはDryで適度な距離感を維持したい層もいる。

これまで、空間を共有することを前提として、距離感に対する心地よさの違いを十把一絡げにされてきたが、これが異常であったのであり、個人差が許容されるようになるといい。
※音声を聞きながら、個人的な解釈を加えて、メモしてます

距離感に対する心地よさへの個人差を許容するために、これからwithコロナへの対応要請も踏まえて、リモートワークを働く常識にするための、社会実験が始まると考えるとわくわくします。

こちらの記事では、FacebookTwitter、Square、Googleなどの、IT Giantsがリモートワークに対するそれぞれの見立てと方針を打ち出しているとしています。

Pichai氏は5月に入り、2020年中は多くの従業員が在宅勤務になる可能性が高いと述べていた。先週には、2020年末まで収容人数の20%または30%でオフィスを稼働し、従業員は交代でオフィスに出勤することになりそうだと話した

 Googleは、大規模にオフィスを拡大する計画を進めており、無秩序に拡大しているカリフォルニア州マウンテンビュー本社の大幅な拡張を予定している。また、カリフォルニア州サンノゼの大規模キャンパスと、改修したニューヨーク市のビルにも資金を投じている。リモートワークはこれらのプロジェクトに影響しないとPichai氏は述べた。

 同氏は、「どのような状況でも、人々が集まるための物理的な空間が絶対に必要だと私は考える。われわれは今後、大きく成長する計画だ」とした。「したがって、なんらかの軌道修正があったとしても、当社の既存の敷地が問題になることはないと考えている」(Pichai氏)

japan.cnet.com

年内は、リモートワークを前提にするとしていたGoogleですが、並行して、本社やサンノゼ、ニューヨークのオフィス拡張のプロジェクトも継続して進めるとしており、物理的な空間の可能性と、リモートワークの可能性を、どうハイブリッドしていくのか、社会実験として注目すべき展開です。

 

ちなみに、先ほどのNewsPicksの記事から、興味深かった論点を二つシェア。

  • 宮田さんの発言より、「リモートワークは劣っていない証明は不要になった」
    「これまで、リモートにすると、それ以上のバリューを伴う必要があり、劣っていない証明が必要だったが、今回の経験で、その証明は不要になったのでは」
  • Jins研究所の井上さんの発言より、「リモートでの集中度は環境によって違う」
    リモートワークで集中できていう時間の割合は、環境(執務空間×単身・夫婦・子育て(3歳~8歳くらい))によって、大きく異なる。

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https://twitter.com/kazutaka_inou/status/1263851407154667520?s=20